浄瑠璃 竹本越考(重要無形文化財義太夫節保持者認定)
社)義太夫協会理事。前義太夫節保存会(義太夫協会の前進)会長竹本越道に入門。豊澤仙廣賞、清栄会奨励賞、芸団協新人奨励賞など受賞暦多数。国立演芸場での定期公演や国外巡演など女流義太夫として国内外で活躍している。古典の伝承の他、人形劇団ひとみ座や日本舞踊などとも共演し義太夫節の可能性を追求し、また、後進の育成にも力を注いでいる。
清姫異聞では、な、なんと、義太夫三味線無しでのチャレンジです。
えっ三味線無しで…目から鱗。
私もお話をしているうちに、浄瑠璃の声の表現者としての可能性を追求しようと参加して下さることになり、話は弾み、とっても面白い趣向に心が踊りました。
道成寺は歴史が長いだけに、様々な音楽が作られてきましたから、さて、どのように工夫をしたものかと思い悩んでおりましたので、越孝師匠の御蔭で、とっても面白い工夫がつきました。
さて、皆様。通常とは違う世界、鼓と笛の音楽で浄瑠璃が語られます!!
囃子 望月太左衛(伝統芸能教場・鼓楽庵)
幼少より父・歌舞伎囃子望月流十代目宗家家元望月太左衛門に師事。
母の前名・望月太左衛を二代目として歌舞伎座にて襲名。
東京芸術大学にて博士号取得(音楽)
伝統芸能教場・鼓楽庵代表。NPO法人日本音楽囃子文化研究会理事長。
一如乃会主宰。国立劇場養成講師、東京藝術大学音楽学部邦楽科講師。
社)長唄協会普及育成・演奏委員。
国内およびアメリカ、ドイツ、イタリアなど海外で演奏・講演活動。
太左衛師匠の音色はとっても素敵!!。
風に彩の光が輝いている風景とでもいうのかな〜心が弾んで、なごみ、ます。
邦楽の可能性について挑戦していますが、必ずしも理解をしてくださる方ばかりではありません。
同志だねと云ってくださった言葉に勇気づけられています。
「玉櫛笥」公演の後、次は何にしましょうかと、お聞きしたら、道成寺はどう? と御返事がかえってきました。太左衛師匠の紀州道成寺の演奏を思い出しました。素晴らしかった!! すぐに「はい、やりましょう」と返事をしたものの、ううむ。「道成寺」これも手強い作品です。が、ここでチャレンジしなければ面白くないじゃありませんか。で、書いたのが新作の「清姫異聞」。道成寺物語を調べたら、やっぱり面白いのです。さあ、今度は太左衛師匠の音楽です。長唄には今までにも名曲がありますし、それに、新しい作品に書き換えていますから、なんとしても工夫が欲しい。
越考師匠に声の表現者として出るのも面白いとの言葉に目から鱗。工夫がつきました。なにしろ、義太夫三味線が入るとどうしても文楽の味が強く出るので、古典芸能ではない役者さんとの調和は難しい課題でした。その点、囃子はもともと語りの芸能や芝居音楽としての歴史があるので、役者さんにも馴染みやすいのです。太左衛師匠も面白いと云ってくださり、ひと安心。後は太左衛師匠にお任せするだけです。
鼓と笛と浄瑠璃の世界、存分に楽しんでくださいませ!!